【自由が丘ライター提供】
自由が丘の街は、洗練された街並みと落ち着いた雰囲気が調和する人気のエリアです。
駅周辺にはおしゃれなショップやカフェが立ち並び、グルメやショッピングが楽しめます。
一方で、都会でありながら緑が多く、神社や公園や緑道などもあり、季節の彩も存分に感じられます。散策にももってこいの楽しい和む街です!
そんな自由が丘の一角に佇む「古桑庵(こそうあん)」は、街歩きの途中でふと立ち寄りたくなる癒しの空間です。
食べログの「自由が丘 /カフェ・喫茶店/人気ランキングTOP20の5位にも選ばれ、「和みの空間でくつろぎを」をコンセプトに、訪れる人々に穏やかな癒しの時間を届けています。
都会の喧騒を忘れ、ゆったりとしたひとときを過ごすのにぴったりの場所です。

「古桑庵(こそうあん)」は、その名の通り、桑の古材を使って建てられた茶室です。
名前を付けたのは、文豪・夏目漱石の長女筆子さんの婿であり、小説家として知られる松岡譲氏だったそうです。
この茶室は、大正末期に邸宅を建てた当主の祖父である渡辺彦氏と松岡氏が、隠居後の楽しみとして造ったものです。
二人はテニス仲間でもあり、交流の中で茶室づくりを計画しました。
その際、渡辺氏が好んでいた桑の古材を松岡氏が郷里の長岡から取り寄せ、昭和29年に茶室「古桑庵(こそうあん)」が完成しました。

この建物が茶房とギャラリーとして開かれたのは平成11年のことです。
かつては大家族が暮らしていましたが、時が経つにつれて人が減り、「家は風を入れないとだめになる」と考えられ、一般に公開されるようになりました。
茶房の中には人形や民芸品や骨董品が飾られており、自由に鑑賞することができます。
人形は、この茶房を設立した人形作家・渡辺芙久子氏による作品で、ちりめんや古布を用いた表情豊かな人形です。
骨董品は先々代の渡辺彦氏が収集したもので、詳しい由来などは分かっていませんが、部屋の雰囲気と調和し、まるで家の一部のように馴染んでいます。
庭には飾り井戸や白臼を切り出した飛び石が並んでおり、小さいながらも趣ある立派な日本庭園です。
自由が丘の街歩きで少し疲れたときに立ち寄れば、都会にいることを忘れてしまうような、ゆったりとした時間を過ごしていただくことができます。

「古桑庵(こそうあん)」 は、人形作家・渡辺芙久子さんのご自宅兼カフェです。
茶房内では、人形作家・渡辺芙久子さんが長年つくり続けてきた人形を見ながらお茶をいただくことができます。
ちりめんの布や古布を利用して作られたオリジナル作品です。季節に合わせて作品の交換をもされています。
※ちりめん布(縮緬)とは…絹を中心に織られた日本の伝統的な織物。表面に「シボ」と呼ばれる細かい凹凸があるのが最大の特徴で、主に和服や小物に使用される。シワになりにくく、伸縮性も高い特性を持ち、伝統的な日本の文化に深く根付いている。
また有料ではありますが、貸ギャラリー・貸席(和室)もあります。個展、展示販売会やワークショップなどが開催されています。
※詳細は公式ホームページや店舗にご確認ください。
東急東横線・大井町線 自由が丘駅から正面出口から徒歩5分、道順も簡単です。早速歩いて向かいます。

自由が丘駅正面口を右方向へ出て、バスの停留所を越えます。

左側に和菓子の老舗の名店「蜂の屋自由が丘本店」、右側に再開発工事現場となる「カトレア通り」に入ります。


そのままお店までひたすら直進です。1本目の「すずかけ通り」との交差点、2本目の「サンセットアレイ」との交差点、3本目の「ヒルサイド通り」との交差点を越えて、真っすぐ歩いていきます。

右側に緑に囲まれた日本家屋が見えます。看板もあります。到着です。

私たちは平日の開店直後に言ったので、行列はなく、2組目として入店できました。
しかし時間が経つにつれ、どんどんお客様が来店し、帰るときにはお待ちの方もいらっしゃいました。
お食事はできないので、お昼時に大混雑ということはないと思いますが、観光目的と思われる外国人の方も多く、週末などは数十分待つこともあるようです。
予約は不可となっておりますので、時間帯にはお気を付けください。


歴史を感じられる日本家屋の和室の店内には、人形や民芸品、骨董品が並び、落ち着いた雰囲気の中でお茶を楽しむことができます。
窓の外には手入れの行き届いた趣ある日本庭園が広がり、その景色を眺めながらいただくお茶や和菓子はひときわ美味しく感じられます。
静かな空間に身を置くことで自然と心が安らぎ、気持ちが整い、日常の疲れを忘れてリフレッシュできるひとときを過ごせます。

抹茶1,100円
アイス抹茶オーレ1,100円
ホット抹茶オーレ1,100円
抹茶フロート1,200円
あんみつ1,000円
クリームあんみつ1,100円
古桑庵風抹茶白玉ぜんざい1,200円
ところてん700円
※和菓子、フルーツは季節により変わります。
着席すると、店員さんがお水とメニューを持ってきてくださいます。
私は「抹茶フロート」、お友達は「抹茶」をオーダーします。
幸いまだ店内は空いていたので、店内をゆっくり拝見しました☆
ほとんど待つことなく、オーダーしたものが運ばれてきます。

少し苦みが感じられる、コクのある冷たい抹茶と、さらに冷たく甘いアイスのハーモニーが絶品です。
もはやさっぱりしたスイーツです。食後のデザートとしても最高です!

抹茶フロートをオーダーすると、最中が添えられています。なんと、手作りだそうです。これがとてもおいしい!!
サクサクの「もなかの皮(=最中種)」に、甘さ控えめの、柔らかでありながらも食べ応えのある餡子。絶妙な美味しさです。
※最中種は業界慣習で皮と呼ばず「種」といい、菓子素材の一種とされるそうです。

同じく手作り最中が付いています。うれしい♪
基本のお抹茶。きめ細やかな泡がまろやかに感じられ、苦みとほのかな甘みが調和して美味しいです。
お口もスッキリです。なんだか気分も落ち着くようです。
お抹茶の優しい渋みが甘い最中との相性も抜群です。
私たちの暮らしの中で緑茶はとても身近な存在です。
食事の後に一杯のお茶でほっとしたり、来客へのおもてなしに、仕事や勉強の合間にリフレッシュのために飲むこともあります。
爽やかな香りとほどよい渋みは心を落ち着かせ、体にも優しい飲み物として昔から親しまれてきました。
そんな緑茶について、歴史や製法、そして美容や健康に役立つ効能についてご紹介します。
お茶の起源については、諸説ありますが、有力視されているのは、中国で紀元前2700年頃に古代中国の帝王の一人「神農(しんのう)」が、飲用ではなく薬として用いていたと伝えられています。
唐(原中国)の陸羽(りくう)は世界最古級のお茶の本「茶経」を著し、茶の文化が体系化されました。
日本へのはじまりは、平安時代初期、唐からの遣唐使や留学僧が、茶種を持ち帰ったことと言われています。
しかし一般的にお茶が普及したのは、鎌倉時代、臨済宗の開祖であった栄西が、修行先の宗から持ち帰り、嵯峨天皇が飲用を奨励しました。
鎌倉時代には栄西が著書『喫茶養生記』を発表し、宋から抹茶法(茶を点てるための技術や手法)を伝え、禅宗と結びついて広まりました。このころから貴族、上流武士の間で徐々にお茶が広まっていきます。
室町時代、3代目将軍の足利義満は宇治の茶園を高く評価しており、宇治の茶園は特別な待遇を受けることになりました。これは豊臣秀吉も受け継がれ、京都の宇治はお茶の名産地として発展してきました。
安土桃山時代には、茶で有名な千利休が登場し、日本の伝統的な茶道の一つ、精神性と簡素さを重んじるスタイル「侘茶(わび茶)」を確立させました。
江戸時代には煎茶(日本を代表する緑茶、蒸した茶葉を揉み乾燥させて作られたもの)が普及し、庶民の生活に根付いていきます。近代以降は製法が改良され、現代では世界中で親しまれています。
緑茶とは、緑色のお茶(不発酵茶)の総称で、「チャノキ」の葉を原料として作られるお茶のことです。
摘み取った新鮮な茶葉を発酵させずに加熱処理(蒸し)をし揉んで乾燥させたお茶です。
この発酵を止める工程によって、茶葉本来の鮮やかな緑色と、適度な苦みと渋みと同時に清々しい香りや風味を保っているのが特徴です。
煎茶、玉露、ほうじ茶、玄米茶、抹茶なども、すべて緑茶の仲間たちです。同じチャノキの葉から作られますが、茶葉を摘み取った後の製造方が大きく異なります。

抹茶とは、前述したと通り、「碾茶(てんちゃ)」を、石臼で挽いて粉末状にした、深い緑色と独特のコクが特徴の、日本の伝統的な緑茶です。
渋みや苦みが少なく、甘みのあるまろやかな濃厚な味わいで、後味がスッキリしているのが特徴です。
※「碾茶(てん茶)」とは、抹茶の原料となるお茶のこと。「覆い下栽培」で育て、生葉を蒸し、揉まずに乾燥した茶葉のこと。
※覆い下栽培(被覆栽培)とは、新芽の生育中、茶園を遮光資材で被覆し、一定期間光を遮って育てる方法のこと
抹茶は茶葉を粉末ごと摂取するため、緑茶より多くの栄養を取り入れられる点が特徴です。
主成分のカテキンは強い抗酸化作用を持ち、老化防止や生活習慣病予防に役立ちます。
また、テアニンが豊富でリラックス効果や集中力向上が期待され、ストレス軽減にも役立ちます。
さらにビタミンCやE、食物繊維、クロロフィルなどを含み、美肌や腸内環境改善を促進します。
研究では認知機能の維持や睡眠の質向上にも効果が示されており、免疫力強化や虫歯予防にも有益とされています。
抹茶は美容・健康・精神面に幅広く作用する、日常に取り入れやすい機能性飲料です。身体にも心にも優しい飲み物ですね!

2025年8月23日(土)に新規オープンした「欧州航路/自由が丘店」。食器、コスメ、アクセサリーなど、15か国のヨーロッパの民芸品を扱うヨーロッパ雑貨店です。
ブランドとしては自由が丘店が全国6店舗目です。
運営は1977年に設立された「株式会社アミナコレクション」で、オリジナル商品の企画・制作・販売をされている会社です。
自社ブランドには、「欧州航路」の他に、エスニック・アジアン雑貨とファッションのブランド「チャイハネ」、ハワイアン雑貨・ファッションブランド「Kahiko(カヒコ)」などを多くのブランドを展開されています!
公式サイトにて、「欧州航路」ブランドのコンセプトを確認すると、「ヨーロッパ各地の伝統や生活文化に根ざした魅力的な品々を、日本の日常にその豊かさと幸せを届ける」ということでしょうか。
ヨーロッパには長い歴史に育まれた伝統と地域ごとの生活文化まで、毎日をちょっと豊かにする素敵なモノに溢れています。
明治時代の日本は港町横浜からそれらの欧州文化を迎え入れました。「欧州航路」も、そのように、ヨーロッパ各地の伝統や生活文化に根ざした魅力的な品々を届ける、ライフスタイルショップです。
2025年10月10日(金)から。12月25日(木)までは、店内にてクリスマスマーケットが開催されます。
ヨーロッパ各国の伝統工芸品や手仕事雑貨がに並び、まるでお店全体が現地のマーケットのようなお店となります。
オーナメントやスノードーム、キャンドル、テーブルウェアなど、ホリデーシーズンもってこいの、ギフトやデコレーション、みんなで楽しめるアイテムが豊富に揃っています。
ワクワクするお店になっています。おすすめいたしますので、ぜひ行かれてみてください。

イタリアのベネチアをイメージした商業施設です。レンガ造りの洋館や運河に浮かぶゴンドラ(休止中)や石畳が再現されていて、訪れる人々を異国情緒に包み込みます。
施設内の店舗は、革製品専門店やリラクゼーションサロン、パーソナルカラー診断&骨格&顔タイプ診断や造花やウェディング小物販売を行うサロン兼ショップなど、個性豊かなお店が入っています。
小さなスペースではありますが、静かで落ち着いた雰囲気の中で、お天気の良い日には気持ちよく非日常が味わえます。自由が丘の街の散策ついでによるには良いかもしれません♪

「古桑庵(こそうあん)」は、和みの空間でした。歴史ある日本家屋は趣深く、飾り井戸や白臼を切り出した飛び石が並んでいる日本庭園は眺めているだけで和み、癒されます。
人形や骨董品に囲まれた和室の店内は、どこか懐かしく落ち着いた雰囲気が漂っています。
そんな中でいただく、抹茶や最中などの和スイーツは、見た目も味わいも上品で、抹茶と手作り最中との組み合わせは格別な美味しさでした。

都会の喧騒を忘れさせてくれる静かな時間を過ごせるのは、このお店ならではの魅力だと思います。
週末は混み合うこともありますが、自由が丘の散策の合間に立ち寄れば、心も体もリフレッシュできるはずです。
「和みの空間でくつろぎを」というコンセプト通り、穏やかな時間を楽しめるおすすめのスポットです。
ぜひ訪れてみてください。

| 店舗名 | 古桑庵(こそうあん) |
| 住所 | 東京都目黒区自由が丘1-24-23 |
| 電話 & FAX | 03-3718-4203 |
| 営業時間 | 11:00から18:30(平日は12:00開店)(ラストオーダー17:30) |
| 定休日 | 毎週水曜日 ※詳細や最新情報は、店舗にてご確認ください。 |